モザイクの街ピアッツァ・アルメリーナ@2010夏シチリア |
元々このシチリア南回りの旅行は、私が前から行きたかったというか、去年留学最後の月である5月に本当ならば1か月シラクーサの語学学校に滞在する予定だったのに、生徒数が少なすぎて開校が延期になったおかげで、結局行けなかった・・ということもあり、どうしても寄ってみたかったというのと、それ以外に大きな目的がひとつ。
それはこのピアッツァ・アルメリーナを訪れること。
この街に残る、あるモザイクを生で見たい!というのが大きな目標でもありました。
主人は元々シチリア出身。現在の仕事につく前に、パレルモ近くにあるモンレアーレ(黄金モザイクのドォーモが有名)にあるモザイクの学校を卒業していて、今でも趣味でモザイクを続けています。
去年私が留学生活を終えて日本に一時帰国した頃から取りかかったという主人のモザイク(オデュッセウスとポリュぺモス)。1年がかりで今年の夏前に仕上がりました(私も一部手伝い、密かにモザイクデビュー)。
(いつもどんな時もこの1年間の私たちの様子を見守ってくれていたモザイク。。)
このモザイクの原画がここピアッツァ・アルメリーナにあるVilla Romana del Casale(カサーレの古代ローマの別荘)に今も残っています。主人はここ20年くらい、いつかはこの男女のモザイクをコピーしたいと考えていたようで、私がいなかった寂しさからか?(時間が出来たという説もあるが。笑)ついにこの作品に取りかかった。
私もこの作品の原画がシチリアにあると聞き、主人だけでなく私も是非ともこの現物を生で見たい!というのが、この街を訪れた主な理由でした。。。なんだか私にとっても思い入れのある作品だったもんで、どうしても生で見たかったのです。。。。
この別荘は帝政時代の大富豪貴族が住んでた別荘で、とってもゴージャスなモザイクの床が一面に広がっています。
が・・が・・・・・・
このカサーレの古代ローマの別荘は大部分が修復中で見学不可。。。1/3ほどしか一般開放されていませんでした。涙
よって、このメインとも言えるべくオデュッセウスとポリュぺモスの作品は現在開放していないと。。。。!!!
そ、、、そんなぁ~!!!
(シチリア内から来たくせに)「このモザイクを見るために日本から来たんだですけど!!どうしても無理ですか??見ないと帰れない、次いつ来れるか分からないしー!」とお願いするも、あえなく却下。。
自称(?)モザイチスタの主人が(元々シチリアーノなくせに)「ボローニャからわざわざこれを見るために来たのだがetc・・・・」と言ってみるも、8月でバカンス時期ということもあり、ここを取り締まっている責任者も不在で許可が得られないとか。。
しかし、(書いちゃっていいのか怪しいが)とってもラッキーなことに他の旅行者のガイドをされていた方が、とっーーーても親切で、私たちの話を聞いてくれ、そして主人の仕上がったばかりのモザイク画も写真で見てもらい、相当気に入ってくれ、本当はダメなんだけど。。という感じで、内緒で主人だけこのモザイクがある場所を案内してくれ、こっそりと見せてもらうことが出来ました。
私は生で見れなくてとっても残念だったんだけど、他の作品も素晴らしかったので満足。
きっとまた数年後に帰ってこいってことかな?とか思いつつ・・もちろん主人は大興奮でした。
この別荘はプールのような噴水を囲む壮大な建物の中に40もの部屋が設置されていたそう。
ローマ時代って大分前なのに、なぜにこんなに綺麗にモザイクが残っているのか。。しかも床モザイクということは、皆その上を歩いてたと言うことでは。。しかもこんなに豪華なモザイク、、、色遣いも素晴らしいし今の時代で見ても素晴らしいのに。ローマ時代にはこれが作られてたというから驚きだ。
有名なビキニ姿の10少女(Sala di 10 ragazze)。
この時代にビキニが描かれているということは、すでにビキニが存在してたってことですよネ!なんだかハイカラ?(この言葉も古い?)というか、、
よく見るとビキニ少女のモザイクの下にもモザイクが
大狩猟の大廊下。こちらも豪華!
近くで見るとまるで絵画のよう。でも一つ一つが丁寧に作られているモザイクなのだ。。
こんなのも
水着の少女たちの楽しそうにボール遊びをする声が聞こえてきそう・・
そしてこちらが例のオデュッセウスとポリュぺモス。
主人のみが見学できたという、ある意味貴重な一枚。
遠くから見ると原画は小さく見えるのですが、でも主人によると大きさは自分のモザイクと同じくらいはあったとのこと。
写真でだけだったけど、でも見れて嬉しかったなぁ。。そして主人の作品も、我が主人ながらすごいと思った1日でした。